高地トレーニング

  トレーニング学>高地トレーニング

1.背景・原理

 

背景

 1960年のローマ・オリンピックでエチオピアのアベベ選手がマラソンで優勝し、1968年には海抜2,200mのメキシコで行われたオリンピックで高地民族がすべての長距離種目を制したことから高地トレーニングが注目されはじめた。

原理

 高地民族が高地環境下で正常な生理機能が発揮できるのは、肺換気量の増加、循環血液量の増加、血液の酸素結合容量の増加、肺血管床の発達、血色素や呼吸酵素の増加、右心室肥大など、外界からの酸素の取り込みと供給を中心とした高次の順応現象が完成しているためである。

 高地トレーニングの原理は図1に示すように、低酸素環境下で一定期間滞在することによる安静時の呼吸・循環器系の亢進(受動的効果)にトレーニングによる刺激効果(積極的効果)を加えた合成的効果を期待するものである。

図1. 原理

*低酸素環境下で一定期間滞在することによる安静時の呼吸・循環系の亢進(受動的効果)に、トレーニングによる刺激効果(積極的効果)を加えた合成効果を期待するものである。

*この高地トレーニングを一定期間継続すると、組織への酸素運搬能は急性適応から慢性適応へ移行する。 これが高地順化であり、この効果が平地および高地での競技力向上に貢献する。

 この高地トレーニングを一定期間継続すると、組織への酸素運搬能は急性適応から慢性適応へと移行する。これが高地順応であり、この効果が平地および高地での競技力向上に貢献するとするものである。